2022年11月20日(日)、全日本合唱コンクール全国大会当日。
会場の外では自由曲『アモール・ファティ』の世界観によく似合う小雨が静かに降る中、最終練習と本番が始まりました。
本番当日のほどよい緊張感の中、普段通り笑い声の絶えない温かな練習が進行していきます。
これまで大切に歌ってきた2曲を歌えるのもあと数時間、という切なさが、より一層丁寧に歌いたい気持ちを強くさせます。
そして誘導が始まり、あっという間に本番。
本番の瞬間が着々と近づいてくる胸の高まりを、団員みんなで確かめるように味わっていきました。
演奏を終え、審査発表へ。
金賞および三重県知事賞・カワイ出版奨励賞を受賞し、相澤先生にはゆめの缶詰〈室内合唱の部〉、mokumé〈同声合唱の部〉に続いて3つ目の金賞のメダルをかけてもらうことができました。
「あい混団員である宮本さんの曲『定点観測』を歌いたい!」「力強い女声合唱がしたい!」という思いから生まれた女声合唱団、mokumé。
同声合唱の部で金賞・三重県教育委員会教育長賞を受賞。ともに喜びを分かち合うことができました。
そして…
あい混にとって大切な本番は、コンクールの本番以外にもう一つありました。
遡ること数時間前。リハーサル時に、学校の音楽の先生でもある団員が顧問を務める合唱部の生徒さんたちが、見に来てくれたのでした。
そんな彼らに、音楽で特別な体験をプレゼントするというサプライズ。
相澤先生の発案で、彼らの愛唱曲であるという『花がほほえむ』の演奏を贈りました。
「大きな舞台で、多くの聴衆に向かって表現することも大事ですが、目の前にいる人の心を動かすこと、その動きを間近で感じることは、歌う理由や意義に直結し、歌い手の心をも突き動かすものです。」(動画内より引用)
生徒さんたちの反応を目の前で感じながら歌う私たちは、あの瞬間、確かに心が震える体験をしました。
自分たちの歌で心を動かしてもらえるという奇跡に対する感動と感謝。
サプライズを仕掛ける立場でありながら、実は私たちこそ、温かく美しいギフトを受け取った気がします。
コンクール本番直前というタイミングだからこそ、より一層その価値を感じる時間となりました。
貴重な二つの本番を終え、合唱の素晴らしさを、団のあたたかさを、改めて感じる一日となりました。
【おまけ】
ここで、審査発表直後、興奮のあまり広報チームがなかなか上手く撮れなかった(躍動感あふれる?)写真たちをご覧ください。笑
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